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受験アドバイス


大改正がなされた公認会計士試験ですが、以前の一括合格試験の性格をかなり色濃く残しています。なぜ、税理士試験のような完全に科目別に独立した合格制度としなかったのか?それは、監査業務を行うために、公認会計士はスペシャリストとしての能力に加え、ゼネラリストとしての能力も持つ必要があるからなのです。
監査業務は、様々な法律・規則・指針などが複雑に絡み合った中、鳥瞰的な視野を持って業務を遂行します。さらに、何にもまして重要なのは、自らの判断を下さなければならないこと。つまり、マニュアル的に数値を当てはめれば正解が導きだせるという類の仕事ではないのです。むしろ答えは無数にあります。その中から弾力的に最も適切なものを選び、経営者に指導する能力。これが監査では必要とされるのです。
このような理由から、公認会計士試験の合否判定を総合得点とし、短答式試験合格や論文式試験科目別合格の有効年限を合格発表日以後2年間に限定するなど、「一定の総合力」を試すものとなっています。


一括合格試験は負担が大きいと感じた方は早とちりです。この特徴を逆に考えてみてください。総合能力を問う試験ということは、実は「要領よく効率的な学習」を行えば短期間で合格できるのです。つまり、時間をかけてひたすら頭に叩き込めば合格するという試験ではないのです。
これは、短期合格者や一発合格者が頻繁に誕生するというCPAの合格者データが裏づけています。平均的な合格までの受験回数が2回前後と少ないのも同様の理由でしょう。むしろ、長期間かけて合格する方が稀なのです。


CPAではこのような試験特性に対応し、短期合格を果たすため、「考え方」を押さえる学習法を推進しています(この反対が暗記を中心とする「詰め込み法」です)。公認会計士試験を暗記に頼ると大抵の人は膨大な学習範囲に対応できず失敗します。もちろん、専門用語や知識の定着として暗記的な要素もありますが、しかしそれが「考え方」と有機的に結びついていなければ、なんの役にも立たないのです。


CPAでは純粋な計算科目としての財務会計論「簿記」を特に重視しております。それは、CPAの考える簿記の学習方法が他科目の学習方法と相当異なるためです。

簿記の理屈は単純明快です。しかし、簿記で悩む方が多いのも事実です。「講議は分かるが、いざ問題になると解けない」ここに簿記の難しさがあるのです。
CPAでは「簿記を手で覚える」という表現をよく用います。試験では、じっくりと考えてから解くというレベルでは勝負になりません。「瞬時に」問題を判断し「正確に」集計する卓越した処理能力が必要なのです。
その能力を身に付けるにはやはり、正しい講義を受けた上で「地道な練習」が必要なのです。古典的で不効率と思われる方もいるかと思いますが、CPAの長年の経験上これに勝る方法はないと考えています。

簿記の答えは数値のため、出来不出来が明白となりやすく、実力の差が最も鮮明に得点に反映されます。
実力差がマイナスの場合、他の理論科目で点差を挽回するのは困難です。一般に論文で他人よりも良い答案を書くことは難しく、さらに合格者の平均的な答案よりも良い論文をというレベルでは至難の技となるからです。
つまり、簿記は「得点の稼ぎ頭」にも、場合によっては「ウィークポイント」にもなるのです。
このためCPAでは、学習カリキュラム上、簿記の講義を優先的に設定し、更に簿記の演習問題の質・量ともに充実させることで、簿記を戦略科目として位置づけています。

公認会計士の監査実務では、限られた時間の中、企業の会計情報を分析し、不正や誤謬(間違い)を即座に察知しなければなりません。しかも担当するクライアントは多数。それぞれの業務の特徴や異なる会計システムに精通し、要(かなめ)となる点を即座に押さえなければなりません。つまり、正しい会計監査を実施するには相当高いレベルの簿記能力が必要となります。
なお、実務に就いてから計算力を向上させることはまずできません(そんな暇はありません)。有能な公認会計士を目指す方は、この試験の学習で計算力を最大限に高めておくべきです。
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