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第125回 日商簿記検定試験

『講評・模範解答(予想配点箇所を含む)・解説』

1級】 【2級】 【3級

「本講評・模範解答(予想配点箇所を含む)・解説は、東京CPA会計学院・CPAビジネスゼミナールの講師陣並びにスタッフが作成したものであり、模範解答並びに予測配点箇所について、日本商工会議所における実際の解答並びに配点箇所との整合性を当校は何ら保証致しかねます。」

Adobe Reader のダウンロード※解答・解説は、PDFファイルとなっております。こちらのWEBサイトより Adobe Reader のダウンロードをお願い致します。


 

1級

 商業簿記
日商簿記検定1級講座 商業簿記 講 師 渡邊 肇


解答〕 〔解説

【講評】
 受験された皆様方、大変お疲れ様でした。
 出題された問題の感想は様々でしょうが、振り返ってコメントさせて頂きます。

■出題の特徴
 問題の形式はオーソドックスな総合問題(期中・整理手続における個別取引に関する知識がどのくらい押さえられているのか)でした。


1.不動産の証券化
 この論点が組み込まれて出題されることは、誰もが予想していなかったのではないかと思います。受験生の中には「特別目的会社ってなんだ!」と試験中にパニックになってしまった方もいたかたと思います。
 解答にあたっては、問題文をよく読み、問題の指示に従って考えれば正答することができる箇所(解答用紙には勘定科目が指定されており、後は適正な金額を記入する問題)があります。わからない論点ほど落ち着くことが大切です。


2.固定資産
 リース取引に減損と税効果を組み込んだ出題は一般的であるものの、解答用紙に計上すべき金額は、問題に記載されている年金現価係数を利用して計算しなければならないことに注意します。

3.その他
 過去にも出題されていますので確実に点数を獲得しなければなりません。

■アドバイス
 最後に一般的な各項目についての処理も大切ですが、これからの試験は、最近の時事問題に関連した、例えばサブプライム等の論点が組み込まれて出題されそうです。今後受験される方々は、実学として社会に目を向け注意する必要があります。
 また、出題のボリュームも多く、さらに広範囲の知識が求められるようになってきていますので、各項目を正しく理解した上で、スピードを身につけるためのアウト・プットのトレーニングを行うことが必要と考えられます。


 会計学
日商簿記検定1級講座 会計学 講 師 齊藤 正岳


解答〕 〔解説

【講評】
 受験生のみなさんお疲れ様でした。
今回の出題は、設問ごとで難易度にばらつきのある問題でした。

■出題の特徴
〔第1問〕
 会計基準の正誤問題でした。細かい内容のものも含まれていましたが、キャッシュ・フロー計算書、企業結合会計、ヘッジ会計の3つについては、計算にも関連する項目なので理論的な正しい理解が必要でした。


〔第2問〕
 減損会計からの出題でした。比較的易しい内容のため、会計学で合格点を取るためには、この第2問をほぼ完答する必要があります。具体的には、税法上の減価償却計算と共用資産の取扱いをきちんと理解しているか、というところです。
 また端数処理についても指示があるので見落とさないで下さい。


〔第3問〕
 概念フレームワークからの出題でした。ここまで理論を深く勉強されている方はそう多くないと思いますので、解答するのは難しかったかもしれません。

■アドバイス
 会計学は、過去に出題された問題に類似した内容、または改正及び新設された会計基準から出題されることが非常に多いです。
 そのため、過去の出題傾向や問題をしっかりと把握することが大切となります。また、改正及び新設された会計基準も含めてしっかり勉強していきましょう。
 合格するための秘訣は、これらのことを継続してコツコツ勉強すること、これが一番大切ではないでしょうか。


 工業簿記
日商簿記検定1級講座 工業簿記 講 師 菅原 洋介
解答〕 〔解説

【講評】
 検定試験、お疲れ様でした。
 工業簿記は、ロット別標準原価計算の計算問題と原価計算基準より抜粋の理論問題が出題されました。計算問題の標準原価計算の難易度は特に高くなく、出来れば完答が望ましいです。
 原価計算との出題バランスを考えると、もう少し工業簿記の問題について難易度を上げ、逆に原価計算の方は、難易度は良しとしても答えさせ方に注意して欲しかったと感じています。

■出題の特徴
 工業簿記の計算問題は非常に簡単で、簡単過ぎて残念な内容でした。受験生も解けて点数は取れるけれど、面白さ(求めてない?!)を感じなかったのではないでしょうか?

 理論問題は、私個人の意見としては出題に大賛成です。が、しかし…もう少し計算問題に関係ある条文より出題であれば、なお、良しな感じでした。
 最後に・・・
 このままでは日商簿記検定試験は、何の魅力もないものになってしまう恐れがあります。出題者側ももう少し頑張って頂きたいです。出題者側も、そして、教える側も教わる側も切磋琢磨し、社会で活かせる(仕事で活かせる)ものとしなければなりません。

■アドバイス
 理論については原価計算基準によく目を通す必要があります。これは試験対策で行うのではなく、原価計算を学んだ者として、しっかりと理論的に理解する必要があるからです。
計算出来てナンボではなく、それを理論的に説明出来て本当の正解、本当の理解と考えましょう。今まで計算ばかりに目を向けていた方は、この勉強がより楽しくなってくると思います。


 原価計算
日商簿記検定1級講座 原価計算 講 師 出雲 透


解答〕 〔解説

【講評】
 本試験お疲れ様でした。
 今回は、短期意思決定のセールス・ミックスから長期意思決定の設備投資の経済性計算について問われました。
 この問題は、受験生にとって出題の意図を読み取る事が難しく感じたのではないでしょうか。原価計算で「足切りならなければ…」という方もいると思います。本試験で合格するためには、原価計算でどこまで粘れたかがポイントになってくるのではないでしょうか。

■出題の特徴
 問1については、比較的オーソドックスな内容であるため、合格するために問1ついて全問正答が望まれます。
 問2、問3は問われている内容を理解することが出来れば正答できたと思います。特に、現在保有の材料aの取り扱いと、汎用設備の製造時間を考慮した上での各製品の製造・販売量の算定が上げられます。
 問4については、現在保有の材料aに対するタックス・シールドについて注意が必要でした。詳しくは解説を参照してください。ただし、問4については、計算条件や問の聞き方について曖昧な箇所があるように思います。的確な指示がないため受験生泣かせの問題になってしまっているように思います。

■アドバイス
 意思決定に限ったことでないですが、各単元の基本的な『考え方』をしっかりと理解する事が肝要です。問題だけ解けても、理解をしていなければ違った内容・形式の出題に対して対応出来なくなってしまいます。
 今後は、各単元の考え方を理解した上で、読解力と応用力を身につけるために問題演習をこなすようにして下さい。


 

2級

日商簿記検定2級講座 講 師 加藤 大吾


〔解答: 商業簿記(第1問〜第3問)工業簿記(第4問〜第5問)
〔解説: 商業簿記(第1問〜第3問)工業簿記(第4問〜第5問)

【講評】
 受験生の皆様、お疲れ様でした。
今回の出題のレベルとしては、平均的なレベルの出題でした。

■出題の特徴
〔第1問〕
 仕訳問題は、基本的な仕訳を問うています。


〔第2問〕
 特殊仕訳帳に関する問題です。二重仕訳に注意しながら試算表を作成する必要があります。


〔第3問〕
 本支店合併財務諸表の作成に関する問題です。未達事項および期末修正事項も一般的な項目ですが、ケアレスミスをしないように順次解答できるかがポイントです。


〔第4問〕
 費目別計算・製造間接費に関する問題です。直接費・間接費の区分と変動予算の差異分析を理解しているかどうかがポイントです。


〔第5問〕
 単純総合原価計算の問題です。正常仕損費の負担に注意して、完成品原価を算定し、包装材Tの原価を加算して算定するのがポイントですが、完答したい問題です。

■合格点をとるポイント
第125回の検定試験で合格点をとるためには、〔第1問〕で12点(3問)以上、〔第2問〕で14点以上、〔第3問〕で12点以上、〔第4問〕で16点以上、〔第5問〕で16点以上を取る必要があると思います。

■アドバイス
 商業簿記については、棚卸資産の評価、繰延資産、社債、株式会社会計などで、出題が予想されますので、正確な知識をインプットする必要があります。
 また、最近の傾向として「過去問に類似した出題傾向」と「過去問には見られない新しい傾向」の両方の傾向が見られますので、単に暗記するような勉強ではなく、「なぜ、こうなるのか?」と常に念頭に置きながら、理解を中心にするような勉強が必要になると思われます。
 工業簿記についても、標準原価計算・CVP分析・直接原価計算等の出題が最近目立ってますので、全体像をイメージしながら、その他の論点についても過去の出題傾向を参考にして網羅的に対策する必要があります。

 

3級

日商簿記検定3級講座 講 師 千葉 光洋


解答〕 〔解説

【講評】
 受験生の皆様、お疲れ様でした。
 今回の出題のレベルとしては、平均的なレベルの出題で、得点しやすい問題が多かったのではないでしょうか。
 以下、設問毎の講評を述べます。

■出題の特徴
〔第1問〕
 仕訳問題は、基本的な仕訳を問うています。

〔第2問〕
 商品有高帳と得意先元帳に関する問題です。基本的な問題ですが、ぜひ得点したい問題です。

〔第3問〕
 財務諸表の作成に関する問題です。推定する箇所については通常の決算整理仕訳をイメージしながら計算する必要があります。

〔第4問〕
 現金に関する問題です。現金の実際有高を集計できるかどうかがポイントですが、(1)の仕訳は得点したい問題です。

〔第5問〕
 精算表ですが、ボリュームも比較的少ないので、ケアレスミスを少なく得点したい問題です。

■各設問の合格点の目安と合格率
 今回の本試験で合格点を得るためには、第1問で16点(4問)以上、第2問で6点以上、第3問で24点以上、第4問で3点以上、第5問で21点以上を取る必要があると思います。

■アドバイス
 最近の傾向として、過去問題で出題されるパターン以外に、第4問(現金)のように、これまでは2級で出題されていたような内容が3級でも出題されることもあります。
 よって、一通りの知識を身に着けられた方は、過去問題に出題されている以外のテキスト・参考書に通常掲載されている論点についても学習する必要があると思われます。

 

 

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